にろすのおうち

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四間飛車VS居飛車穴熊 速攻編④

こんにちは。nirosu2です。
四間飛車VS居飛車穴熊 速攻編第4回をやっていきます。

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前回はここで▲38飛車だった場合の指し方を調べました。
▲38飛車はよく出てくる手なので常に読み筋に入れておきたい所です。

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今回から▲99玉と囲いを最優先にしてきた場合どうするか考えていきます。
いよいよ本題ですね。

少し進めます。
▲99玉以下、
△44飛車▲58金右(▲58金右以外だと△74飛車)△34飛車。

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ここで居飛車の手番ですが
渡辺先生の本には▲88銀、▲26飛車、▲38飛車の3通りの手が書かれています。

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今回は▲26飛車の変化について書いていこうと思います。
これ振り飛車特有のさばく技術がつまった
重要な変化なのでしっかり押さえておきたいです。
初級者、級位者の方は必見の内容です。


ここで振り飛車の手番ですが
①△15角
②△44角
③△36歩
が考えられます。

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①△15角
まず△15角を見てみます。
直接飛車を狙うならこれという手で、
居飛車側がこれを警戒するなら飛車を浮く前に端歩をついておかないといけない所です。


これに対しては
①-1▲16飛車
①-2▲27飛車
が考えられます。

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①-1▲16飛車
▲16飛車を見てみます。

▲16飛車以下、
△14歩▲88銀△24歩。

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結果図は振り飛車指せる。
△25歩~△24飛車のような展開を狙っています。

結果図以下、▲46歩や▲65歩には△33桂です。

これを避けるなら▲88銀を省略して▲46歩か▲65歩もあるかもしれないですが、
居飛車側が全く囲えてないのに戦いをおこすのは居飛車不満だと思います。

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①-2▲27飛車
▲27飛車を見てみます。
これは37の地点を受けた手です。

これには△43銀とするのが一番良い待ち方だと思います。

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ここで居飛車の手番ですが
①-2-1▲16歩
①-2-2▲65歩
が考えられます。

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①-2-1▲16歩
▲16歩を見てみます。
▲16歩以下、
△33角▲88銀△36歩▲36同歩△36同飛車▲37歩△35飛車。

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結果図は振り飛車指せる。
次の△38歩が好手です。

△38歩を受けるためには▲48銀か▲28飛車ですが、
▲48銀には△34銀、
▲28飛車には△14歩~△13桂として、
25の地点を仕掛ける権利は後手側にあるので振り飛車側が指しやすい展開だと思います。

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①-2-2▲65歩
▲65歩を見てみます。
これには振り飛車側用意の反撃があります。

▲65歩以下、
△33角▲33同角成△33同桂▲88銀△36歩▲36同歩△36同飛車▲37歩△35飛車。

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結果図は振り飛車良し。
今度は△38歩もありますが△38角も有力です。
例えば▲22角だったら、
△38角▲28飛車△25飛車といった強襲を狙っています。

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②△44角
次に△44角を見てみます。
これは△36歩▲36同飛車△36同飛車というさばきともう一つ狙ってる筋があります。


△44角以下、
▲28飛車△43銀▲88銀△36歩▲36同歩△36同飛車▲37歩△26飛車。

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結果図は振り飛車十分。
もう一つの狙いというのがこれで飛車交換を強要する手です。

途中の△43銀は必要な手で、
省略して同じように飛車交換してしまうと▲36飛車で角銀両取りを食らいます。

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(写真16)
△43銀を入れずに進んだ図面ですね。
これだと飛車交換した後▲36飛車です。
これでも振り飛車指せると思いますが△43銀を入れている方が明らかに良い。

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③△36歩
△36歩を見てみます。
これは四間飛車破りに書いてある手です。

居飛車側の対応は
③-1▲36同飛車
③-2▲36同歩

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③-1▲36同飛車
▲36同飛車から見てみます。
▲36同飛車以下、
△36同飛車▲36同歩△39飛車。

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結果図は振り飛車優勢です。
この金取りが単純ながら痛い。
▲78金といったん受けさせてから桂香車拾っていけば自然に勝てる。

対して居飛車は飛車打つ場所が31しかないのも大きい。
しかも31に打ったとしても△42金で簡単に受かります。

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これが△42金と受けた図面で、
振り飛車党の方は是非覚えて頂きたい手です。
32銀型のメリットで飛車打ちに強いのが特徴です。

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③-2▲36同歩
▲36同歩を見てみます。
▲36同歩以下、
△44角▲28飛車△36飛車▲37歩△26飛車。

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結果図は互角。
②の△44角で書いたのと同じです。

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というわけで結論ですが、
①△15角⇒振り飛車指せる
②△44角⇒振り飛車十分
③△36歩⇒互角

でした。

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この記事では▲26飛車の攻防を見てきましたが、
振り飛車側指せそうな変化が多かったですね。

次回は冒頭で書いた別の手(▲88銀か▲38飛車)を見ていこうと思います。
ここまで読んで頂きありがとうございました。