にろすのおうち

将棋とカラオケとドラクエと妻が好きな30代男性です。なんでもほどほどに。

四間飛車急戦 32銀54歩型鷺宮定跡 研究⑧

こんにちは。nirosu2です。
四間飛車32銀54歩型 鷺宮定跡研究シリーズ8回目をやっていきます。

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研究7から▲66歩と止める形をやってきましたが、
今回も▲66歩パターンやって行こうと思います。

研究7ではここで△45歩の指し方を紹介しました。
△45歩に代えて△64歩で少し盤面進めます。

△64歩以下、
▲35歩△35同歩▲46銀。

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▲46銀から居飛車側が仕掛けを見せた局面です。
ここ四間飛車の急所2には△45歩が本線で書かれているのですが、
他の手も目につくところです。

今回の記事ではこの盤面をテーマ図にして掘り下げてみようと思います。

それでは△45歩以外で具体的に振り飛車側が何を指すかですが、
①△32飛車
②△55歩
がぱっと見ありそうです。

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②△55歩
△32飛車をやる前に△55歩を見てみます。
△55歩以下、
▲55同銀△32飛車▲46銀(▲64銀には△36歩▲36同飛車△15角)
△51角(ここで△15角だと▲16歩と催促されて忙しい)▲35銀△34歩▲46銀
△63金。

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結果図は一局の将棋。
居飛車側の角道が閉じてるので振り飛車側が落ち着いて指せば
銀だけ出てきても対処できそうです。

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①△32飛車
△55歩でも後手番ですし悪くなさそうでしたが、
△32飛車を見てみます。

△32飛車は手筋というか部分的に定跡の受け方ですが、
狙いとしては△55歩で書いた変化と同じ筋ですが
▲35銀に対しては△15角と指す狙いです。

居飛車側の候補手としては、
①-1▲57銀上
①-2▲35銀
が考えられます。

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①-1▲57銀上
▲57銀上を見てみます。
これは▲35銀を含みに中央を厚くしていく狙いです。

これに対しては、
①-1-1△42角
①-1-2△51角
①-1-3△36歩
が考えられます。

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①-1-1△42角
△42角を見てみます。
△42角はすぐ▲65歩とつかれる手に備えた意味があります。

△42角以下、
▲35銀△34歩▲46銀(▲26銀には△74歩▲16歩△73桂)
△63金▲55歩△55同歩▲55同銀△54歩▲46銀△74歩▲56銀△73桂。

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結果図は一局の将棋だと思います。
居飛車は中央が手厚く、振り飛車側は高美濃に組めてお互い主張のある将棋です。

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①-1-2△51角
△51角を見てみます。
すぐ▲65歩が大丈夫であれば51に引きたい所です。
△51角以下、
▲65歩△65同歩▲35銀△53金(△34歩は▲44銀)

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結果図はいい勝負だと思います。
最後の△53金の所△15角では▲36飛車が好手で、
振り飛車側の継続手が難しいです。

結果図は▲97角か▲34歩か分からないですが、
6筋の位が活きるような展開にしていきたいですね。

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①-1-3△36歩
△36歩も見てみます。
これはある狙いがあります。

△36歩以下、
▲36同飛車△22角▲35歩△34歩▲26飛車△33角▲36飛車△22角▲26飛車。

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結果図は千日手
どこかで居飛車側が変化する将棋になると思いますが、
後手番であれば満足の展開だと思います。

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①-2▲35銀

▲57銀上は振り飛車させそうでしたので、
▲35銀を見てみます。
これには当初の狙い通り△15角を指したいです。

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これに対して居飛車側の手は
①-2-1▲16歩
①-2-2▲34歩
が考えられます。

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①-2-1▲16歩
▲16歩を見てみます。
▲16歩以下、
△26角(△48角成は無理筋)▲34歩△35角▲35同飛車△34銀。

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結果図は振り飛車指せる。
駒損ながら指し手がわかりやすいです。

この盤面に居飛車を誘導したくて昔調べてたことがありました。
▲37飛車には△35銀、▲39飛車には△28銀です。

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①-2-2▲34歩

▲34歩を見てみます。
▲34歩以下、△34同銀▲44銀。

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既に振り飛車指せそうですが、
何個か候補手あげてみます。

①-2-2-1△43銀
①-2-2-2△43歩
こんな感じだと思います。

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①-2-2-1△43銀
△43銀を見てみます。
△43銀以下、
▲32飛車成△32同銀▲22飛車△49飛車▲32飛車成△48角成▲48同金△48同飛車。

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結果図は振り飛車優勢。
振り飛車側の攻めが決まった格好です。

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①-2-2-2△43歩
最後に△43歩を見てみます。
△43歩以下、
▲33歩△33同桂▲34飛車△44歩▲16歩△43銀▲36飛車△48角成▲48同金△25桂。

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結果図は振り飛車指せる。
振り飛車の陣形が堅いし飛車交換を受けるのも歩がなくて受けにくい。

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テーマ図再掲
結論としては、
①△32飛車⇒いい勝負or千日手
②△55歩⇒一局の将棋
でした。

ここまで読んで頂きありがとうございました。