にろすのおうち

将棋とカラオケとドラクエと妻が好きな30代男性です。なんでもほどほどに。

四間飛車VS居飛車穴熊 速攻編③

こんにちは。nirosu2です。
四間飛車VS居飛車穴熊 速攻編第3回をやっていきます。

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前回はここで▲33角成とした場合について触れましたが、
振り飛車が指せる変化が多いという話でした。

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居飛車側が▲33角成では無理そうでしたので、
▲66歩がいいと思います。

というかこれが最も多い指し方で、
穴熊が完成するまでは戦いをおこしたくないと考えるのが
居飛車側の基本姿勢です。

ここで振り飛車側に狙いの一手があります。

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それが△35歩です。
△44飛車~△34飛車と石田流に組み替える手を狙っています。

ここで居飛車の手番ですが、
▲99玉と入る手もあるのですがその変化をやる前に知っておきたい筋があります。

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▲38飛車と寄る手です。
今回はこの▲38飛車とされた時の振り飛車側の対処法をテーマにお話ししていこうと思います。

これ実戦で頻出する形です!

 

さて振り飛車側の手ですが
①△43銀
②△44飛車

が考えられます。

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①△43銀
△43銀を見てみます。
これは渡辺先生の本にも書かれている手です。

居飛車の応手ですが
①-1▲36歩
①-2▲99玉
①-3▲58金右
①-4▲78金
が考えられます。

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①-1▲36歩
▲36歩を見てみます。
▲36歩以下、
△36同歩▲36同飛車△32飛車。

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結果図は渡辺先生の本には先手不利と書かれています。
次に△44角や△66角があります。

居飛車側の陣形がバラバラなのでまとめるのが相当大変です。
もし飛車交換になっても、31にしか飛車を打つ場所がないですが
△42金で簡単に受かるのも大きい。

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①-2▲99玉
続いて▲99玉を見てみます。
▲99玉以下、
△22飛車▲28飛車△24歩▲24同歩△24同飛車▲24同飛車
△24同角▲23飛車△25飛車。

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結果図は居飛車不利。
これも四間飛車破りに書かれている手で、
理由は①-1と同じです。

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①-3▲58金右
▲58金右を見てみます。
▲58金右以下、
△24歩▲24同歩△22飛車▲28飛車△24飛車
▲24同飛車△24同角▲23飛車△25飛車。

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結果図は振り飛車指せる。
①-2の▲99玉に代えて▲58金右と指しているのと同じ展開です。

こっちの方がマシそうですが▲98香車の意味がないので、
これなら振り飛車側も戦える展開だと思います。

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①-4▲78金
▲78金だったらどうか。
▲78金以下、
△22飛車▲28飛車△36歩▲36同歩△24歩▲37桂
△25歩▲25同飛車△25同飛車▲25同桂△44角。

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結果図は振り飛車指せる。
途中3筋の突き捨てを入れて桂を呼び込んでるのがポイント。
29に飛車のうち場所を作っています。

3筋の突き捨て無しで他の変化と同じように進めてもよいが、
この順の方が明快だと思います。

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②△44飛車
△44飛車を見てみます。
これ渡辺先生の本には▲36歩で先手良しと書かれた手なのですが、
気になる変化があるので触れておきます。

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▲36歩まで指した図面です。
ここで振り飛車側の応手ですが、
②-1△36同歩
②-2△74飛車
②-3△24歩
が考えられます。

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②-1△36同歩
△36同歩を見てみます。
△36同歩以下、
▲36同飛車△43銀▲37桂。

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結果図は先手良し。
これは渡辺先生の本に書かれている手で、
▲37桂の味が良い。

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②-2△74飛車
△74飛車を見てみます。
これ角頭を狙った手で、よく出てくる手です。

△74飛車以下、
▲35歩△76飛車▲78金。

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結果図は先手良し。
これも渡辺先生の本に書かれている手で、
次に▲34歩とのばした手が角に当たるのが大きい。

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②-3△24歩
△24歩を見てみます。
これ本に書かれてないんですが有力だと思っている手です。

仮に▲35歩△25歩と進んだとします・・・

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ここで居飛車の手番ですが、
②-3-1▲34歩
②-3-2▲36飛車
が考えられます。

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②-3-1▲34歩
▲34歩を見てみます。
これは②-2では角に当たるのが大きいと書いた手です。

▲34歩以下、
△24角▲65歩△57角成▲44角△47馬。

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結果図は振り飛車やや指せる…と思う。
振り飛車側が駒損ですが居飛車側の陣形がバラバラなので、
そんなに気にならない展開だと思います。

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②-3-2▲36飛車
▲36飛車を見てみます。
▲36飛車以下、
△74飛車▲78金△76飛車▲68角△43銀。

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結果図は互角です。
角頭の一歩を取って、これからの将棋だと思います。
▲58金右がもし入っていれば▲67金で受かるのですが、
こんな筋もあるという例であげさせて頂きました。

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というわけで結論としては
①△43銀⇒振り飛車良し
②△44飛車⇒振り飛車側も指せる…かも?

でした。

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ここで▲38飛車の対処について話をしましたが、
次回は構わず▲99玉と潜りに行く手の対応について書いていこうと思います。

ここまで読んで頂きありがとうございました。