四間飛車急戦 32銀54歩型鷺宮定跡 研究⑦▲66歩
こんにちは。nirosu2です。
32銀54歩型鷺宮定跡の研究7回目をやっていきます。
最初の仕掛けの図面です。
▲68金直に対して△64歩ではなく△12香車と待ち、
▲38飛車に△43銀とした局面です。
32銀54歩型では振り飛車陣はこの待ち方がベストで、
▲35歩△35同歩▲46銀からの仕掛けは振り飛車良くなる変化が多いのは過去に書いた通りです。
というわけで居飛車が工夫します。
▲35歩からの仕掛けは諦めて▲66歩とする手があります。
▲66歩の狙いは二つあって、
一つは▲65歩と位を取る事。
もう一つは△64歩をつかせてから▲35歩とすることです。
ここで振り飛車の指し手が大きく分かれて、
△64歩か△45歩にわかれます。
四間飛車の急所にも△64歩と△45歩が書かれています。
あと本筋ではなさそうですが、
△32飛車も有力だと思ってます。
△32飛車だとどうなるか。
△32飛車以下、
▲65歩△74歩▲67金△84歩。
結果図は一局の将棋。
▲65歩と位を取られてしまいますが
銀冠を目指しつつ▲46銀からの攻めにも備えた構えです。
今回の記事では、
△45歩だった場合の指し手を調べていきます。
これは▲65歩と位を取られる代わりに44銀型を作る方針です。
△45歩以下、
▲65歩△44銀。
ここで居飛車の手番ですが、
①▲67金
②▲28飛車
が考えられます。
①▲67金
まず▲67金から調べます。
これは四間飛車の急所2に書かれている手です。
振り飛車側の対応としては、
①-1△84歩
①-2△53金
①-3△74歩
①-4△55歩
が考えられるところです。
①-1△84歩
△84歩を見てみます。
△84歩以下、
▲28飛車△83銀▲16歩△72金。
結果図は振り飛車指せる。
四間飛車急所2に書かれている変化で、
ここで居飛車側から指す手が難しいと思います。
①-2△53金
次に△53金を見てみます。
△53金以下、
▲35歩△35同銀▲33角成△33同桂▲31角△52飛車。
結果図は振り飛車指せる。
居飛車側から指す手がないし、△27角が残っています。
①-3△74歩
△74歩を調べてみましょう。
△74歩以下、
▲66銀△64歩▲64同銀△53銀▲35歩△35同歩▲57銀△64銀▲97角。
結果図は互角。
次に△75歩か△63金か迷う所ですね・・・
①-4△55歩
次に△55歩を見てみます。
△55歩以下、
▲55同歩△55同銀▲35歩△35同歩▲35同飛車△56歩▲33飛車成△33同桂▲55角△57歩成▲57同銀△39飛車。
結果図は互角。
▲53歩か▲34歩か悩ましい所だと思います。
②▲28飛車
▲67金は振り飛車指せそうでしたので、
▲28飛車を見てみます。
ここで振り飛車側の手番ですが、
②-1△14歩
②-2△74歩
②-3△55歩
が考えられます。
②-1△14歩
最初に△14歩を見てみます。
これは68金直型ではよく出てくる手で、
角交換になった際に△13角と打ったり、
△22飛車～△13桂のような活用を見た手です。
△14歩以下、
▲67金右(途中図)△15歩▲66銀(▲37桂には△41飛車か△74歩だと思う)△35歩▲38飛車△36歩▲36同飛車△32飛車▲38飛車△35歩▲75銀△22角▲46歩。
結果図は一局の将棋。
ここから△46同歩～△42飛車か△55歩だと思う。
▲66銀に代えて▲37桂もありそうです。
△41飛車か△74歩と対応することになりそうですが、
これはこれで難しいです。
途中図です。
ここ△15歩を本線としましたが、
△55歩や△74歩もありそうで、
実戦的によくありそうなので少しふれておきます。
先に△55歩を見てみましょう。
△55歩以下、
▲55同歩(▲66銀も有力)△55同銀▲37桂△56歩▲56同銀△56同銀▲56同金△88角成▲88同玉。
△74歩も見てみます。
△74歩以下、
▲24歩△24同角▲75歩△73銀▲66角△53金▲77桂△72飛車▲37桂△75歩▲75同角△74銀▲53角成△53同銀。
結果図は互角。飛車を7筋に回す指し方。
指す方針がぼんやりしているときは、こういう指し方も有力です。
②-2△74歩
次に△74歩を見てみます。
△74歩以下、
▲67金△84歩▲97角(▲46歩や▲24歩もありそうです。)△41飛車▲88角△73桂▲75歩△75同歩▲66銀△83銀。
結果図は一局の将棋。
6筋の位は取られますが銀冠に組めていればまずまずという距離感です。
②-3△55歩
では△55歩を見ていきます。
△55歩以下、
▲55同歩△55同銀。
結果図は互角？
この局面は判断が難しい所ですが、
もしかしたら居飛車が指せるかもしれない・・・
▲56歩か▲24歩か▲67金だと思いますが、
▲56歩だったら△44銀としてから銀冠を目指すような方針でしょうか。
どこまでいっても一局の将棋の範囲だと思います。
というわけで結論ですが、
①▲67金⇒振り飛車指せる
②▲28飛車⇒互角
でした。
ここまで読んで頂きありがとうございました。
