にろすのおうち

将棋とカラオケとドラクエと妻が好きな30代男性です。なんでもほどほどに。

【将棋倶楽部24低級、中級者必見】角交換四間飛車で知っておくべき基本的なこと

最近サークル内の将棋でよく現れる角交換四間飛車
序盤で角交換して、速攻されないから序盤安定ではあるし、
棒銀対策ができてない将棋倶楽部低級、中級者に一方的に勝つことも見受けられる。

確かに対応に慣れてない初心者相手には、
いきなり馬を作ったりハメ手が通る確立も高いと思う。

 

級位者のうちは細かい研究よりも、

詰将棋とか自分の実力をつける方にリソースを割いた方が個人的に良いと思ってるけど・・・

でも級位者なりにそのグループで、そこそこ勝つ戦い方が大事だというのも分かりますw


というわけで今回は角交換四間飛車の基本的な形に着いて書いていきます。

内容としては具体的な手順を書いたものではなくて、
序盤の常識というか居飛車振り飛車双方の理想形とか、
どういう方針で指す等を書いた記事になります。

 

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まず居飛車側の囲い方ですが、銀冠か矢倉を目指します。
銀冠に囲うのは手数がかかってしまうのですが、それが間に合ってきます。

 

これには理由があって、
振り飛車側も理想形を組むのに手数がかかります。

それがこの画像の振り飛車の陣形。
△44銀~△33桂~△21飛車~△42金
この陣形が角交換振り飛車の理想形です。

 

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居飛車側が矢倉だったらこんな感じです。
▲36歩か▲46歩や、▲98香車から更に深く囲う方針です。

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これでもいいです。
囲いを金銀2枚で一旦保留し▲36歩か▲46歩とするのもよいです。

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▲48銀を省略する作戦もあります。
△24歩から逆棒銀される恐れがありますが、、、

△24歩以下、
△24歩▲24同歩△24同銀▲56角

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結果図はこれからの将棋です。

次に▲34角~▲23歩や▲43角成を狙っています。

棒銀の受け方っていっぱいあって、

攻められてから受けても間に合ってくるケースもあります。

 

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さっきの矢倉に組む手順の途中図です。
居飛車の手番で▲56歩で進めましたが▲56角も有効です。

 

単純に桂頭の歩が受けにくいです。
△45銀と受けたら、
▲45同角成△45同桂▲46歩△57桂成▲57同銀が一例。

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結果図は互角だと思います。
角と銀桂の2枚がえですが振り飛車陣に隙が多いように思うので、
実際は振り飛車大変な図面だと思います。

こんな感じで、受ける手段が何かしらあるものです。

 

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例えばここで△52金とした場合は、
▲46歩が本筋だと思います。
△54歩だと▲39角ですから△64歩から少し駒組みを進めてみます。

△52金以下、
▲46歩△64歩▲47銀△74歩▲78金△63金▲59金△73桂▲68金△84歩▲98香

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お互いに固めあうとこんな図面になります。
結果図は居飛車良し。

ノーマル四間飛車VS居飛車穴熊の戦いで
無条件に穴熊に組まれてしまうと振り飛車作戦負けっていう感覚に近いです。

 

無条件で金銀3枚の穴熊に組まれてる事も不満だし、
振り飛車側は銀冠が組めるけど角打ちの隙が多いのも気になります。

 

これが振り飛車側が一般的に△58金から固める将棋にしない理由の一つです。

普通に進めると手詰まりになるから、打開する技術が求められて難しい将棋になる。

 

その為、角交換振り飛車振り飛車側が堅く囲う将棋ではなく、
棒銀や△33桂~△25桂のように速攻を狙う将棋だと覚えてほしいです。

 

f:id:nirosu2:20211128132942p:plain捕捉ですが、△42金ではなく△52金だったらこんな図面ですが、
これには▲32角があります。

 

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棒銀でありそうな筋を見ていきます。
▲88玉のタイミングで△24歩▲24同歩△24同銀には▲75歩とする手もあります。

 

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結果図はこれからの将棋だと思います。
振り飛車からは△25銀~△27歩か、△27歩~△45角などがありそうなので、

厳密には振り飛車指せる可能性が高いです。

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▲88玉に代えて▲36歩も有力。
これが一般的な受け方で逆棒銀封じで有名です。


▲36歩以下、
△24歩▲24同歩△24同銀▲37桂

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結果図から△35歩には、
▲23歩△23同飛車▲34角があります。

 

この筋に備えて△24歩に代えて金をあがって43の地点を受けておくのもありますが、
それなら▲46歩としてまた違う将棋になっていきます。

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▲36歩に対しては△44銀も多いです。
これも多い作戦の一つで、

棒銀を諦めて△35歩から1歩交換する作戦です。

 

△44銀以下、
▲46歩△35歩▲35同歩△35同銀▲66角

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結果図はよくある進行例です。
以下は△44角と合わせてこれからの将棋です。

f:id:nirosu2:20211128133239p:plain△35歩の前の局面です。
先ほどの1歩交換する筋もありますが、
ここで△33桂~△21飛車~△42金と指すのも有力です。

 

△33桂以下、
▲47銀△21飛車▲37桂△42金

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結果図はこれからの将棋。
冒頭で言ってた理想形っぽいのになりましたね。

しかし結果図以下、
▲56角や▲88玉から堅くする筋もあるので、
実際は大変です。

 

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冒頭の図面再掲。

ここで居飛車の手番で▲36歩か▲46歩か▲98香車かですが、

それらに対して△25桂も有力な筋の一つです。

桂損する代わりに飛車先を突破できる可能性があります。


例えば▲36歩だったら、
▲36歩以下
△25桂▲25同飛車△24歩▲85飛車(28飛車でもよい)△37桂

f:id:nirosu2:20211128133400p:plain結果図は居飛車指せそうな局面。
▲36歩から一例として挙げましたが、

結果図は△25桂が成立してなさそうですが、
これが▲46歩なら成立するかとか、

微妙な形の違いで成立するかを読んでいけそうなら有効な筋の一つだと思います。

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先ほどの▲85飛車の局面でもし手があるなら、
▲36歩~▲37桂とせずに、
▲98香車から深く囲ってしまう作戦も有効かもしれないです。

 

このように持久戦になると振り飛車側が勝つのは大変なので、
振り飛車側が動く手段を考えないといけないですから、

角を使って技をかけるというか構想力の問われる将棋になりやすいのが角交換振り飛車戦です。

 

以上です。

 

まとめ
振り飛車側は52金型ではなく42金型が多い
・角交換振り飛車は速攻系には強いが持久戦になると居飛車が良くなりやすい。
・逆棒銀や25桂作戦は有力だけど、実際は目に見えて振り飛車側がよくならないし、研究してないと指しこなせない。

 

最後まで読んで頂いてありがとうございました。