にろすのおうち

将棋とカラオケとドラクエと妻が好きな30代男性です。なんでもほどほどに。

四間飛車VS居飛車穴熊 速攻編⑱

こんにちは。nirosu2です。
四間飛車VS居飛車穴熊 速攻編第18回やっていきます。

 

 

前回まではここで▲67金を指した形を調べてきました。
それだと振り飛車側も互角に戦えそうだったので、今回は別の形を見ていきます。

▲65歩ですね。
実はこれも頻出する形で、四間飛車破りに書かれている手です。
高美濃に進展させる手を消していて、
居飛車側は穴熊にはしないけど▲78銀~▲67金と中央を厚くしていく狙いがある。

この形での戦い方を本をなぞって調べたんですが、結論としては形勢難解。
途中で手を変えても本に書いてる通り形勢がよくわからないものばかりでした。

調べた中で一番マシそうだった変化を今回書いていこうと思う。

その手がここで△74歩です。
ここからの居飛車の対応を考える。

考えられる手としては、
①▲55角
②▲33角成
③▲67金

 

①▲55角
まず▲55角を調べます。
これは単純に▲91角成を狙っているんですが、
△73桂~△65桂とはねてくる手を予め避けておく狙いもある。
▲55角に△73桂だったら違う手を指そうってことですね。

▲55角以下、
△55同角▲55同歩△33角▲67金△55角▲66銀△33角。

結果図は互角。
1歩得を維持して△73桂~△94歩を狙っていきます。
▲55角とまた打たれてもとって△33角です。

②▲33角成
▲33角成ならどうか。
▲33角成以下、
△33同銀▲67金△82玉▲36歩△73桂▲37角
△46歩▲46同角△46同飛車▲46同銀△84角。

結果図は互角。
まず角交換した後▲36歩~▲37角型にくむ。
コビンが空いたままではまずいので△46歩ですが、
飛車角交換になりこの図面。

これからの将棋だと思う。

③▲67金
▲67金の場合どうするか。
これには△73桂としましょう。

ここで居飛車の手番ですが
③-1▲55角
③-2▲33角成
が考えられる。

③-1▲55角
▲55角を調べます。
①でやったのを踏まえて、
▲67金△37桂をいれてからだとどうなっているか。

▲55角以下、
△65桂▲66銀△46歩▲65銀△47歩成▲74銀
△73歩▲33角成△33同銀▲65銀△39角。

結果図は振り飛車優勢。
ちょっとうまくいきすぎかな・・・
多分手順中どっかで変化されると思います。

③-2▲33角成
▲33角成を調べます。
これには△33同銀▲77桂が自然な進行でしょう。

 

ここで振り飛車の手番ですが
③-2-1△65桂
③-2-2△84歩
が考えられる。

③-2-1△65桂
△65桂。
タダの所に飛び出す桂なんですが、
これが研究で振り飛車側指せるんじゃないかと思ってる。
進めてみます。

△65桂以下、
▲65同桂△64歩▲53桂成り△53同金。

結果図は振り飛車指せる。
ここで居飛車から指す手が難しい。
▲31角は△52飛車だし、
何もしなければ△65桂~△46歩がある。

③-2-2△84歩
△84歩ならどうか。
これは銀冠を目指す方針。

△84歩以下、
▲78銀△83銀▲86歩△72金▲87銀△82玉▲78金△35歩。

結果図は難解。
四間飛車破りに書かれているのと似たような進行になります。
ここから▲96歩△96同歩▲96同銀のような戦い方。

結論としては
①▲55角⇒互角
②▲33角成⇒互角
③▲67金⇒振り飛車指せる。

でした。

さてかなり長くなりましたが、
この形を巡る戦い方を調べてきました。

多分居飛車から想定される手は一通りこの研究回で触れていると思います。
振り飛車側が△43銀~△22飛車と向かい飛車に振り直す作戦もあるのですが、
石田流のままでも全然戦えると思ってる。

今回で速攻編を終えようと思います。
まあ端歩つかずに定跡通り戦う作戦もあるのですが、
組まれる前に戦いを起こすのも有効というのもレパートリーにあると将棋の幅がかなり広がると思う。

是非活かして頂ければ幸いです。
ここまで読んで頂きありがとうございました。