四間飛車急戦 32銀54歩型鷺宮定跡 研究⑬
こんにちは。nirosu2です。
鷺宮研究シリーズ第13回やっていきます。
前回はここで△43銀をやりました。
しかし▲65歩とされるとなかなか大変という話でしたね。
△45歩~△44銀まで指せればまずまずなのですが間に合わなさそうです。
今回は△45歩をテーマにしたいと思います。
これは43銀型を作っても44銀が間に合わないから、
32銀型のまま戦うことを含みにした手です。
前回と同じように▲65歩とされるのが想定できます。
ここで振り飛車の手番ですが、
①△84歩
②△41飛車
③△44飛車
④△74歩
が考えられます。
①△84歩
△84歩を見てみます。
△84歩以下、
▲33角成△33同銀▲75角△32飛車▲84角△83銀▲66角△72金▲77桂。
結果図は居飛車指せる。
角交換してから▲75角で一歩取れる。
②△41飛車
△41飛車をみてみます。
△41飛車以下、
▲67金△14歩▲33角成△33同桂▲77桂△21飛車▲66銀。
結果図は居飛車指せる。
具体的に振り飛車から動く手段が難しい。
③△44飛車
続いて△44飛車を見てみます。
これは▲44同角△44同角▲77桂には△55歩を見ています。
△44飛車以下、
▲67金△43銀▲44角△44同角▲77桂△33桂▲66銀。
結果図は居飛車指せる。
これも②と同じで振り飛車側から指す手が難しい。
④△74歩
△74歩を見てみます。
これが一番マシな変化だと思います。
居飛車から考えられる手は、
④-1▲67金
④-2▲33角成
が考えられます。
④-1▲67金
▲67金を見てみます。
▲67金以下、
△84歩▲33角成△33同銀▲31角△43飛車▲86角成
△42角▲75歩△75同歩▲66銀△83銀▲57銀△74銀。
結果図は居飛車指せる。
振り飛車側の陣形が薄すぎて勝てる将棋ではなさそうです。
④-2▲33角成
最後に▲33角成を見てみます。
▲33角成以下、
△33同銀▲31角△84歩▲42角成△42同銀▲77桂△73角▲37銀。
結果図は居飛車指せる。
これも振り飛車から動く方法もないし、
▲24歩が厳しいですね。
テーマ図再掲
①△84歩⇒居飛車指せる。
②△41飛車⇒居飛車指せる。
③△44飛車⇒居飛車指せる。
④△74歩⇒居飛車指せる。
って感じでした。
全部居飛車指せそうです・・・
というわけでここ△45歩はダメそうでしたので、
残る手段は四間飛車の急所2に書かれている△64歩のみになりそうです。
△45歩がわりと簡単に居飛車よくなってしまったので、
△64歩について少しふれておこうと思います。
四間飛車の急所2によると、
△64歩には▲97角とする手があるそうです。
これは中原永世名人が愛用していた仕掛けです。
▲97角に代えて▲35歩も見えるのですが、
それには△43銀▲38飛車△32飛車と対応すれば、
居飛車の角道も閉じている対応できると思います。
この図面初見だと
△63金と指したくなるところなのですが、
▲65歩(途中図)△65同歩▲42角成△42同角▲22飛車で居飛車が指せると四間飛車の急所2に書かれています。
途中図の局面です。
ここ△65同歩と書かれているのですが、
△62飛車も有力ではないかと考えています。
この変化について触れておこうと思います。
居飛車の応手としては
①▲64歩
②▲77桂
が考えられるところです。
①▲64歩
▲64歩を見てみます。
▲64歩以下、
△53金(△64同金▲77桂△45歩も有力)▲77桂△95歩▲65桂△52金▲63歩成△63同飛車▲31角成△65飛車。
結果図は居飛車指せそうながらも実際は大変だと思います。
△96歩と△66桂が残っているので、
攻め筋が細いながらも振り飛車側勝負できそうです。
②▲77桂
▲77桂ではどうか。
▲77桂以下、
△65歩▲31角成△42角▲22馬△64角▲37桂△35歩。
結果図は難解。
▲26飛車には△33桂と手順に活用する手がある。
しかし振り飛車側は香損確定なので、実際は大変だと思われます。
△62飛車とした図面ですが、
①▲64歩⇒居飛車指せそうながらも実際は大変
②▲77桂⇒難解
でした。
定跡書から外れた変化をやってみました。
今回で13回目を迎えたこの四間飛車32銀54歩型鷺宮定跡研究シリーズですが、
次回で最後にしようと考えています。
最後にやっておきたいのはこの△53金と指した形です。
これプロの実践例もある進行で、この形をやって終わろうと思う。
ここまで読んで頂きありがとうございました。