四間飛車VS居飛車引き角の受け方 攻められた筋に飛車を振るがセオリー?
今回の内容は初心者の方に必見です。
飯島流引き角戦法ではなく、普通の引き角にどうやって受けるかについて書いていきます。
どうしても双方手が広いので、話を進めていく便宜上
四間飛車側は後手番で美濃囲いで戦い、
居飛車側は居飛車穴熊を目指すことを前提に駒組みを進めていきます。
実戦では手順が多少変わる事もあると思いますが、
ご了承いただければと思います。m(__)m
初手からの指し手
▲76歩△34歩▲26歩△44歩▲48銀△42飛車▲68玉△32銀▲78玉△62玉▲56歩△72銀
▲25歩△33角
ここで居飛車の手番ですが、
現代はここで穴熊を目指すのであれば▲58金右と指すのが定跡です。
でも昔は▲77角や▲57銀を先に指されていました。
△33角以下の指し手
▲77角
細かいことになりますが、
居飛車穴熊を目指す上では、▲57銀より先に▲77角を指した方が少しだけ得している。
▲77角に対してどう対処するのがよいか考えてみる。
対応としては、
△43銀、
△52金、
△71玉、
が考えられる。
まず△71玉から見ていきます。
△71玉には▲68角とする手がある。
▲68角以下、△43銀▲24歩△24同歩▲24同角△22飛車。
結果図は居飛車優勢。
これは次に▲33角成△22飛車成の後△43馬がある。
銀に紐がついていないのでこの攻めが成立する。
△43銀に代えて△52金ならどうか。
△52金以下、
▲24歩△24同歩▲24同角
結果図は居飛車十分。
32銀が立ち遅れていて△22飛車と指すことができない。
結果図以下は
①△24同角には▲24同飛車△33角▲28飛車△23歩で居飛車の角だけさばかれる。
②△23歩には▲68角で32銀が動けないので居飛車十分。
では△45歩ならどうか。
これは先ほどの▲24歩△24同歩▲24同角の時に△99角成を狙っているが・・・
△45歩以下、
▲88銀(▲77桂でも可)
結果図は居飛車十分。
冷静に受けられてしまうと、△43銀でも△52金でも▲24歩を狙われて困っている。
これが▲57銀より先に▲77角を指した方がいい理由です。
振り飛車側が漫然と△71玉のように駒組みをしていると▲68角~▲24歩の仕掛けがあります。
▲77角の局面で、△71玉はまずそうでしたので△43銀としてみます。
△43銀には居飛車穴熊を目指す場合は▲57銀が定跡の一手ですが、
▲57銀は割愛して▲68角としたらどうなるか見ていきます。
▲68角以下の指し手①
△52金▲24歩△24同歩▲24同角△22飛車まで
結果図は互角。
今度は▲33角成△28飛車成と進んだ時に銀に紐がついているので、△43馬と取る事が出来ません。
▲33角成△28飛車成▲11馬だったら△29竜や△19竜と進みますが、
盤面に残った形が竜の方が働きが強い事と、駒の損得がなければ囲いが堅い振り飛車が有利です。
結果図以下▲25歩だったら、
△71玉や△45歩と指してこれからの将棋です。
▲68角以下の指し手②
△22飛車
補足として、▲68角に対して△22飛車と受けた局面。
これでも相手の手に対応してて悪い手ではないけど、消極的かなという印象。
引き角から▲24歩と仕掛けられた後に銀がタダ取りされなそうなら
△22飛車はあまり指したくない。
▲68角以下の指し手③
△54銀▲24歩△24同歩▲24同角△22飛車
結果図は互角。
引き角に対してこの受け方でもOKです。
▲33角成の後、銀取りになっていないので大丈夫!
▲77角の局面に戻ります。
△43銀で▲68角は受かることがわかりましたが、
△52金という指し方もあります。
△52金以下▲68角は△43銀で先ほどまでに紹介した受け方で対応ができます。
というより結論を言うと、
ここでは△52金が定跡の一手で、
対居飛車穴熊を意識した駒組みをする場合、
32銀型で駒組みを進める方が振り飛車側にとって都合が良いんです。
居飛車穴熊戦については割愛しますが、
対抗系戦で実戦でよくありそうな局面を並べてみますので
引き角の筋が成立するかどうか見ていきます。
居飛車穴熊に対して、振り飛車陣が高美濃に組んだ局面。
ここでは△22飛車が必要です。
これは先に△22飛車と受けなくても大丈夫。
例えば△95歩に▲24歩△24同歩▲24同角△22飛車▲25歩と進んだら
ここでは△44角が手筋。
▲51角成とされますが△65歩が厳しい一手です。
今度は居飛車が松尾流穴熊VS振り飛車が高美濃。
先ほどと同じように△44角とかわしました。
今度は△44角以下▲57角で△65歩~△66歩は受けれるのですが、
△26歩で2筋を逆襲することができます。
このように軽い手で攻めて来たら自分も軽い手で攻めるのもテクニックです。
まとめ
・引き角に対して気を付けるのは、2筋(8筋)を仕掛けられた時に銀がタダ取りされるかどうか
・引き角をされた後は△44角と出ること
ここまで見て頂いてありがとうございました。