四間飛車VS居飛車 棒銀急戦 37手目▲45歩対策
四間飛車を指していくと定跡を沢山覚えないといけないのですが、
その一つに棒銀対策があります。
棒銀は将棋をしない人でも名前は聞いた事ある位有名な戦法ですが、
この棒銀に苦しめられてる方も多いかと思います。
しかし、棒銀の定跡をせっかく覚えたのに
「相手が定跡通り指してこなくて指し方が分からなくなった」
という経験をした方も多いのではないでしょうか。
今回は四間飛車VS居飛車棒銀の定跡を外れた変化の中で、
居飛車側が定跡外してきそうな変化をおひとつご紹介致します。
まず定跡手順を書きます。
# ---- Kifu for Windows 棋譜ファイル ----
開始日時:2021/11/03 14:47:16
手合割:平手
先手:あなた
後手:あなた
手数----指手---------消費時間--
1 7六歩(77) (00:00/00:00:00)
2 3四歩(33) (00:00/00:00:00)
3 2六歩(27) (00:00/00:00:00)
4 4四歩(43) (00:00/00:00:00)
5 4八銀(39) (00:00/00:00:00)
6 4二飛(82) (00:00/00:00:00)
7 6八玉(59) (00:00/00:00:00)
8 3二銀(31) (00:00/00:00:00)
9 7八玉(68) (00:00/00:00:00)
10 6二玉(51) (00:00/00:00:00)
11 5六歩(57) (00:00/00:00:00)
12 7二銀(71) (00:00/00:00:00)
13 2五歩(26) (00:00/00:00:00)
14 3三角(22) (00:00/00:00:00)
15 5八金(49) (00:00/00:00:00)
16 7一玉(62) (00:00/00:00:00)
17 9六歩(97) (00:00/00:00:00)
18 9四歩(93) (00:00/00:00:00)
19 3六歩(37) (00:00/00:00:00)
20 8二玉(71) (00:00/00:00:00)
21 6八銀(79) (00:00/00:00:00)
22 5二金(41) (00:00/00:00:00)
23 5七銀(68) (00:00/00:00:00)
24 4三銀(32) (00:00/00:00:00)
25 6八金(69) (00:00/00:00:00)
26 5四歩(53) (00:00/00:00:00)
27 3七銀(48) (00:00/00:00:00)
28 6四歩(63) (00:00/00:00:00)
29 2六銀(37) (00:00/00:00:00)
30 3二飛(42) (00:00/00:00:00)
31 4六歩(47) (00:00/00:00:00)
32 1二香(11) (00:00/00:00:00)
33 3五歩(36) (00:00/00:00:00)
34 5一角(33) (00:00/00:00:00)
35 3八飛(28) (00:00/00:00:00)
36 6二角(51) (00:00/00:00:00)
37 3四歩(35) (00:00/00:00:00)
38 同 銀(43) (00:00/00:00:00)
39 4五歩(46) (00:00/00:00:00)
40 4三金(52) (00:00/00:00:00)
41 4四歩(45) (00:00/00:00:00)
42 同 金(43) (00:00/00:00:00)
43 4五歩打 (00:00/00:00:00)
44 4三金(44) (00:00/00:00:00)
45 3七銀(26) (00:00/00:00:00)
お互い棒銀の定跡通り進めるとこの図面になります。
定跡はここから△33桂と△45銀にわかれるのですが、
プロの実践例もたくさんあります。
毎回こう進むとよいのですが、ならない事も多いです。
結果図は36手目の図面です。
ここで定跡は37手目▲34歩なのですが、
この記事でご紹介するのは、▲45歩だった場合の対策についてです。
▲45歩以下、
△45同歩▲11角成△44角。
ここからの戦いを調べます。
この図面は四間飛車の急所3P169にはこの局面は後手指せると書かれています。
ここで居飛車の手番で考えられる手は
①▲21馬
②▲44同馬
四間飛車の急所3には▲21馬は振り飛車指せると書かれています。
①▲21馬
▲21馬以下、
△99角成▲34歩△34同飛車▲35銀△35同飛車▲35同飛車。
ここで振り飛車の手番で考えられる手は
①-1△88銀
①-2△34香車
①-3△46銀
①-1△88銀
△88銀以下、▲31飛車成△89馬▲69玉△46桂
結果図は振り飛車ペース。
挟撃体制を作れていて振り飛車が指せそうです。
結果図以下
▲48玉なら△55歩、
▲12馬なら△79馬▲59玉△58桂成▲58同玉△55歩で攻めが続きます。
①-2△34香車
△88銀で指せそうでしたが、△34香車を見てみます。
△34香車以下、▲45飛車△88銀
結果図は互角だと思います。
振り飛車側は美濃囲いが残っているものの、
駒損で攻めがやや細い気がします。
居飛車からは▲77桂や▲43馬が考えられます。
①-3△46銀
△46銀以下、
▲46同銀△46同歩▲88銀。
結果図は居飛車指せる。
▲88銀から馬を閉じ込める筋はよく現れるので常に意識したいです。
②▲44同馬
△44角に対して▲44同馬も有力ではないかと思っています。
▲44同馬△44同銀と進んで居飛車の手番ですが、
②-1▲24歩△24同歩▲23角△42飛車▲34歩
②-2▲24歩△24同歩▲23角△42飛車▲34角成
②-3▲34歩
が考えられる。
②-1▲24歩△24同歩▲23角△42飛車▲34歩
▲34歩以下、
△55歩▲55同歩△46歩▲46同銀△74角▲47歩△45歩▲57銀△56歩▲48銀。
結果図は互角ながら振り飛車不満無し。
次に△46歩があって、△46歩▲33歩成には△33同桂~△45桂と手順に活用できます。
②-2▲24歩△24同歩▲23角△42飛車▲34角成△55歩
ここで居飛車の手番ですが、
▲22歩と▲37銀が考えられる。
▲22歩には以下、
△56歩▲56同銀△46歩▲21歩成△74角▲54桂△43飛車。
結果図は振り飛車指せる。
間接的に飛車をにらんでいるのが厳しい。
先ほどの▲22歩に代えて▲37銀の変化です。
▲37銀以下、
△36歩▲36同銀△56歩▲56同銀△74角▲57金△55歩▲47銀△46歩。
結果図は振り飛車指せる。
どう応じても斜めで攻めることを意識していけば、
振り飛車なんとかなりそうです。
②-3▲34歩
△44銀の局面に戻ります。
▲24歩は振り飛車指せそうでしたので、▲34歩を見てみます。
▲34歩以下、
△55歩▲41角(▲55同歩もある)△42飛車▲23角成△56歩▲56同銀△74角▲57歩△46歩。
結果図は振り飛車良し。
やはり△74角の筋が使えそうです。
居飛車側の26の銀が取り残されているのも大きそうです。
▲41角の所▲55同歩ならどうなるか見てみます。
▲55同歩以下、
△74角▲47歩△56歩▲66銀△46歩。
結果図は互角ながら振り飛車やや指せそうです。
▲35銀とぶつければ居飛車の銀はさばけそうですが、
△47歩成▲47同金△35銀▲35同飛車△57歩成と進めば金取りで金が逃げれば桂を取れます。
ここまでで紹介した筋でも私は振り飛車が指せると考えていますが、
△37歩や△36歩も有力だと思います。
▲同飛車なら、△28角~△19角成と指す狙いです。
そのようにじっくり指しておく方針の方がよいかもしれないです。
しかし、△37歩には▲37同銀と応じる可能性があります。
▲37同銀には△34飛車でも指せそうですが、
居飛車の銀を活用させてしまう順なので判断に迷う所です。
なので△36歩もありそうですが、
△36歩以下▲41角△22飛車▲36飛車などと進んでしまうと
△28角が甘いような感じもします。
そういう理由からこの記事では△55歩~△74角の筋を本線で書いていきました。
まとめ
・37手目▲45歩は△45同歩▲11角成△44角で振り飛車指せそう。
・▲21馬には△99角成から進めていき、挟撃体制を作る。
・▲44同馬には△44同銀と応じる。その後、△74角の筋を狙う。
ここまで読んで頂きありがとうございました。