四間飛車VS右四間飛車対策 居角居銀で対抗!?
単純なんだけど戦略は深くて面白い。
戦法の考え方や捉え方が単純明快で分かりやすく、
右四間飛車は初心者にかなりおススメです。
右四間飛車は攻め筋がシンプル。でも受けにくい。
簡単な筋だと思って軽視していたらだんだん事情が変わってくる。
攻め好きにおススメの右四間飛車。
それが居飛車右四間飛車VS四間飛車戦。
今回は私が将棋倶楽部24で初段にいくまで原動力にしていた、
右四間飛車対策をご紹介いたします。
初手からの指し手
▲76歩△34歩▲26歩△44歩▲48銀△42飛車▲46歩
△62玉▲47銀△72玉▲56銀△82玉▲48飛車
振り飛車側はこんな感じで、
角と銀を動かさずにひたすら玉を囲っていきます。
居飛車側が違う手を指すことは考えられますが、
振り飛車は居角居銀をキープしたまま△82玉まで指すのが基本姿勢です。
ここから振り飛車側の方針が二つあって、
△72銀で美濃囲いにするか、
△58金から穴熊含みで駒組みをするかです。
今回は美濃囲いにするパターンを紹介します。
△58金から穴熊含みにするのも有力ですが今回は割愛します。
もし▲36歩~▲37桂の筋を狙ってきた場合どうするか。
▲36歩以下、
△52金▲37桂△35歩▲35同歩△32飛車
結果図は振り飛車指せる。
▲47銀で桂頭は受かりますが、銀が動けなくなります。
この筋は△33角を指さず居角にしているからこそ生じる筋で、
これを常に狙っていきたいです。
▲36歩に代えて▲16歩だった場合どうするか見てみます。
▲16歩以下、△32銀▲45歩△43銀▲68玉△14歩
結果図は振り飛車良し
▲25桂とはねても角に当たらないし、次に△14歩があります。
これが居角居銀の狙いで、
▲36歩~▲37桂や▲16歩~▲17桂といった速攻系の筋は対処できるのが強みです。
というわけで▲68玉と囲うのが本筋だと思います。
▲68玉以下、
△52金▲78玉△64歩▲58金△74歩
振り飛車側は居角居銀を維持しながら、△64歩~△74歩を急ぎます。
これが銀をそのままにしているメリットで、
銀上がる手を省略している分高美濃に組んで、囲いを早く進めることができます。
居飛車が▲96歩をついていないのは意味があって、
場合によっては穴熊に組むことも視野にいれています。
ここから居飛車の指し手は、
▲45歩と▲36歩と▲77角が考えられる
①▲45歩
▲45歩以下、
△45同歩▲22角成△22同銀▲45銀△47歩▲47同飛車△38角
結果図は振り飛車良し。
この筋は部分的に定跡で、よく出てくるので覚えておきたい。
途中の▲22角成の所を▲45同飛車だった場合どうするか。
▲45同飛車以下、
△45同飛車▲45同銀△49飛車まで
結果図は振り飛車優勢。
銀桂両取りが受からないです。
②▲36歩
▲45歩は指せそうでしたので、▲36歩を考えてみます。
▲36歩以下、
△94歩▲96歩△63金▲37桂△35歩▲35同歩△32飛車▲45歩△35飛車▲44歩△37飛車成(△36歩は▲45飛車で居飛車指せる)▲43歩成△88角成▲88同銀△46歩
結果図は振り飛車指せる。
手数が長くなってしまって申し訳ないのですが、
一直線の変化なのでそれほど難しくないと思います。
途中の△94歩に対して▲96歩と受けずに△37桂も考えられます。
これは△43歩成の時にと金が金に当たる狙いがある。
同じように進めてみます。
△94歩以下、
△94歩▲37桂△35歩▲35同歩△32飛車▲45歩△35飛車▲44歩△37飛車成(△36歩は▲45飛車で居飛車指せる)▲43歩成△88角成▲88同玉△48竜▲48同金△43金
結果図は振り飛車指せる。
大さばきをした後に△43金と戻して十分だと思います。
結果図で▲49飛車には△39飛車▲49歩△42金で大丈夫です。
途中の△37飛車成の所、今度は△36歩も有効だと思います。
△36歩以下、
▲45飛車△45同飛車▲45同桂△37歩成と進んだ局面が▲43歩成を同金と取れる。
細かい形の違いですが、と金を取れるかどうかで微妙に判断が変わる。
③▲77角
▲45歩も▲36歩も振り飛車指せそうでした。
▲77角を見てみます。
▲77角以下、
△94歩▲88玉△95歩▲98香車△73桂▲99玉△63金▲88銀
結果図はこれからの将棋。
結果図以下、△84歩~△83銀と銀冠を目指すか、
△32銀~△43銀を右銀を真ん中に動かしていくのも良いと思います。
このように、実戦的には居飛車側が持久戦を目指してくる場合も多い。
今回紹介した▲77角から穴熊を目指す形や、居飛車銀冠もあります。
持久戦系もまた機会があれば書いてみたいのですが、
この記事ではここまでで一局の将棋とさせて頂きます。
振り飛車側のコツとしては、
9筋をつめておいて、カウンターを狙うのが基本姿勢です。
まとめ
ここまで読んで頂きありがとうございました。