四間飛車急戦 斜め棒銀68金直△64歩型対55歩 銀が五段目に出られたら要注意!
居飛車穴熊の登場で四間飛車を指す人がかなり減った印象を持ってます。
私が将棋を始めたのは約20年前ですが、その時から居飛車穴熊が大流行していました。
四間飛車を指すと、体感的に持久戦(穴熊、ミレニアム等)7,8割、急戦2,3割って感じかと思います。
そして忘れた頃に現れる鮒囲いで斜め棒銀。
現代将棋は振り飛車の対策が進んでいることもあって、
既存の定跡の応用でなんとか戦えているなあという印象ですが、
復習は欠かせませんです・・・(^▽^;)
今回は振り飛車△64歩型 居飛車68金直型▲対55歩について書いていきます。
斜め棒銀戦では普通▲55歩に代えて、▲34歩か▲24歩が多いですが、
▲34歩なら、▲34歩△同銀▲38飛車と進み
▲24歩なら、▲24歩△同歩▲34歩△同銀▲38飛車が考えられる。
△64歩に対して▲55歩。
▲55歩は代表的な攻め方の一つで、
居飛車穴熊でもエルモ囲いでもこの攻め方はよくある。
☆基本的には居飛車の攻めの銀が五段目にきたら居飛車側成功と言われている。
▲55歩に対しては、振り飛車側は△35歩か△53金が有力です。
この記事では△35歩の指し方を紹介します。
居飛車側の成功例から見て頂きたいと思います。
▲55歩を△55同歩と取ってしまうとどうなるか。
△55同歩以下、
▲55同銀△54歩▲24歩△同歩▲34歩△同銀(△42角は▲44銀△同銀▲同角)▲44銀
振り飛車が完封負けしてしまうので気を付けたい。
▲55歩を△55同歩と取れないので、△45歩と反発するのはどうか。
△45歩以下、▲同銀△35歩▲34歩△55角▲同角△同歩▲24歩
結果図は居飛車良し。
2筋が受からない格好になっていて、
振り飛車側を持って勝つのが相当大変だと思います。
銀が五段目に出てこられると振り飛車側が動きにくくなるので、55歩を取ったり反発してさばくことができないのがわかりました。
ここからが本筋の変化です。
△35歩に対しては、▲54歩と▲35同銀。
▲35同銀だった場合どうか。
▲35銀以下、
△51角▲36歩(▲34歩も同じ進行)△55歩▲同角△53金▲24歩△同歩▲46歩△54金▲88角△55歩。
結果図は一局の将棋。
ただ、54金が手厚く、振り飛車側好形なので振り飛車を持って指したい人が多い局面だと思います。
先手は角が使いにくく、銀が五段目に設置できているものの動きにくいのも気になるし、
後手側に△22飛車と回って逆襲する狙いがあって、
居飛車を持ってまとめるのが相当大変だと思います。
△35歩に対しては▲54歩が本筋だと思います。
▲54歩に対しては、△36歩と△45歩がある。
△45歩はさばきを狙った自然な一手に見えるがどうか。
△45歩以下、▲55銀△54銀▲44銀△51角▲24歩△同歩▲22歩と進む。
結果図は居飛車良し。
△22同飛車には▲43銀ならずが痛すぎる。
△33桂も▲24飛車で居飛車優勢。
△45歩では居飛車良くなったので、
△36歩が筋の良い手です。
上記の局面が大事な所で、▲55銀と▲35銀と▲24歩が考えられる。
まず▲55銀はどうか。
これには△15角が急所。
▲55銀以下、△15角▲27飛車△48角成り▲同金△59銀▲38金△68銀成▲同玉△37歩成▲同金△36金▲同金△同飛車▲49金△37歩▲39歩△76飛車
結果図は振り飛車指せる。
▲55銀では△15角があったので、▲35銀ならどうか。
ここ△15角なら、▲34歩で居飛車指せる。
微妙な形の違いですが、△15角が成立するかは慎重に読まないといけないです。
▲35銀以下、
△45歩▲33角成△同飛車▲34歩△32飛車▲88角(▲24歩には△55角)△62角
結果図は振り飛車指せる。今度は△45歩がある。
最後の△62角が受けの好手で、人間感覚的に▲26銀とは引けないと思います。
▲55銀も▲35銀もうまくいかなそうでした。
居飛車が一工夫必要そうなので、▲24歩が本筋。
▲24歩に対して、△24同角か△24同歩かどちらで取るか。
△24同歩と取ってみます。
△24同歩以下、▲55銀△45歩▲26飛車
結果図は居飛車が指せる。
最後の▲26飛車が落ち着いた手で、次に▲34歩△42角▲36飛車を狙っている。
先に2筋を突き捨てた効果で、△15角を消してるのも大きい。
こんな感じの角をさばけないような形にしてしまうのは極力避けたい・・・
△24同角からさばきやすい形を目指す方が本筋な気がします。
△24同角以下、▲55銀△63金と進む。
結果図は形勢不明。
お互いに主張がある難しい将棋です。
居飛車側は銀が五段目に出れているのも大きいが、
振り飛車側も角がさばけそうだし、△57歩の叩きと△37歩成もあるし、
△33桂~△45桂も場合によっては考えられる。互角だと思うけど△57歩は居飛車側も相当気持ち悪そうだ。
このように斜め棒銀戦▲55歩は、
将来的に△57歩の叩きが生じるので、居飛車側が敬遠する方も多いようです。
斜め棒銀の▲55歩に対して△35歩を紹介しましたが、
△53金も有力。
△53金もつかれた歩に対して54の地点を1枚足す意味で、
ごく自然な受け方で、将来的に△52飛車も見ています。
△53金はこれはこれでいい勝負ですので、
また今度ご紹介できたらいいなと思います( ̄▽ ̄)
まとめ
最後まで見て頂いてありがとうございました。