にろすのおうち

将棋とカラオケとドラクエと妻が好きな30代男性です。なんでもほどほどに。

四間飛車VS居飛車穴熊研究 速攻編①導入

こんにちは。nirosu2です。

四間飛車VS居飛車穴熊 速攻編1回目をやっていきます。

今回はいきなり研究をするのではなく、
前書きというか前書きをやっていこうかなと思います。

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今は△64歩として、32銀型や44銀型を目指すのが定跡で一般的ですが、
昔はここで△82玉と指して、四枚穴熊だけは阻止すればまあよいという考え方が根本にありました。

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これが△82玉と進んだ図面。
当時は普通に▲98香車から穴熊を目指しても居飛車指せると考える人も多かったのですが・・・
そこで△45歩と積極的に指す手がありました。

今の将棋は一直線に穴熊に組む前に、
▲58金右を指して離れ駒が極力少なくするのがセオリーですが、
当時は居飛車側が堂々と囲っていくのが普通でした。

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△45歩とした局面です。
今回から始める四間間飛車VS居飛車穴熊 速攻編では、
この形を巡る攻防をまずテーマ図として取り上げていく予定です。

振り飛車には角交換」という格言がありましたが、
この場合は例外でむしろ駒が偏っているから必ずしもそうではない事が発見されました。

この四間飛車VS居飛車穴熊速攻編は対居飛車穴熊で悩んでいる初級者、級位者の方に是非見て頂きたい内容だと思います。
振り飛車側がどの形なら動けるのかを理解することで、「ただ知ってるだけ」で勝てる将棋が増えます。
このシリーズを見て頂き、是非実践に応用して頂ければと思います。

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△45歩に▲33角成とすぐ角交換した図面です。

振り飛車には角交換」の格言通りの一着ですが、
こういったよく実戦で現れそうな局面も研究テーマにしていきます。

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△45歩に対して▲66歩とした図面です。
これも実戦でよく現れます。
居飛車としては囲いきるまでは戦いをおこしたくないと考えるのが一般的です。

ただ、ここで振り飛車側に狙いの手があります。

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それが△35歩です。
△44飛車~△34飛車として石田流を目指す作戦があります。
これがかなり優秀な作戦で、初級者級位者の方には是非覚えて頂きたい手です。

この形の攻防をテーマ図として取り上げていきます。

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序盤の駒組みに戻ります。
▲57銀の前に▲58金右と上がる手があります。

これは先ほど触れた石田流に組み替える筋を踏まえて
離れ駒が極力少なく進めたいという事ですね。

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▲58金右から、
△52金▲57銀△71玉▲77角△94歩▲88玉
と進んだ図面です。

大事な基礎知識があるので紹介しておきます。
ここで△45歩は?ってことなんです。

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これは▲33角成~▲96歩から穴熊にしてくる可能性もあるけど、
場合によっては▲78銀とかで居飛車側が穴熊にしてこない可能性もあります。

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この形はお互いに高美濃~銀冠等と囲いを進展させていくんですが、
これは振り飛車側が手詰まりになりやすい為お勧めできないです。

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例えばこんな感じで囲いを進展させたとします。
ここで△22飛車~△24歩と逆棒銀する筋も見えるのですが・・・

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ここで▲43角と打つ手があります。
次に▲34角成りと▲23歩の両狙いがすごく受けにくいです。

これは45歩型のデメリットで、
45歩ついた形で角交換が含みになる将棋にする場合は、
振り飛車側から動いて打開するのはかなり大変と覚えてほしいです。

もしなってしまった場合は、
後手番だったら動かず千日手にするという方針の方が無難かなと思います。

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というわけでここで△45歩は成立しないことは説明したとおりです。
ここ超大事な盤面なので覚えておきましょう。

ここで△95歩としておく手を本線として
四間飛車VS居飛車穴熊 速攻編ではお話していきます。

△95歩に代えて△64歩も有力です。
△64歩の場合は現代の定跡である32銀型や44銀型を目指す駒組みになります。

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ここで
▲98香車と▲66歩にわかれます。

▲98香車だった場合は、58金右を保留した形と比較しながら指していくことになります。

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▲66歩で進んだ局面です。
ここでは振り飛車側の手としては、
△45歩と△43銀にわかれます。

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△45歩は、
この研究の主要変化である△44飛車~△34飛車、石田流を目指した駒組みですね。

この形の攻防をテーマ図として取り上げていきます。

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△43銀は、
ここまでの石田流を目指す駒組みではなく△22飛車から向かい飛車を目指した手です。

この形もかなり大事なので取り上げていく予定にしております。
向かい飛車に切り替える作戦は32銀型でも44銀型でも頻出する筋です。


以上がおおまかな全体像になります。

この研究シリーズかなり長くなる可能性があります。
渡辺明先生の四間飛車破り居飛車穴熊編を参考に調査と下調べを進めていたのを
お話していこうかなと思います。

ご興味がある方は見て頂ければ幸いです。
ここまで読んで頂きありがとうございました。